事例1 安曇野市F様邸

安曇野市
夫婦お二人の暮らし。 70代後半
奥様が足を悪くされた。
住まいは2階にリビングや寝室・台所など生活の中心がある。
現在使われていない空間を利用して、生活の中心を1階に移すリフォーム検討している。

出会い

  • 奥様が足を悪くされたのを契機に、階段の上り下りをしなくてはならない2階から1階へ生活の中心を移すようなリフォームを考え始めた。
  • それについて、奥様が通われている病院のスタッフの方に相談したところ、そのスタッフの方が弊社HPを見て、こういう会社がありますよ、と提案して頂いたそうです。

ご希望

  • 奥様の足が悪くなってきて階段を登るのが難しくなってきたので、1階奥の空間を利用して生活の場を作ることはできないだろうか。
  • 将来的に車椅子での生活になる可能性があるので、そうなったとしても快適に生活できるようにして欲しい。
  • リビングには玄関からすぐに入れるようになったら嬉しい。
  • ご主人や他の方々が二階に上がることもあるので階段の勾配を緩して安全に上り下りできるようにして欲しい。

ご提案

  • 1階奥のスペースを既存部分より少し広げて新しい生活空間を作ります。
  • 2階への階段の勾配を緩くする為に、既存階段を撤去し登りやすい階段を新しく作ります。
  • 新しい生活空間は車椅子でも快適に生活が出来るように配慮して設計します。

結果・ポイント

階段を造り替えることで勾配を緩くすることができました。1階部分が鉄骨造であるため元々ある梁が撤去できないことにより高さの確保などの問題点はありましたが、階段の勾配と位置を工夫することにより上り下りのしやすい階段を造ることができました。
今回のケースは鉄骨造でしたが、多少柔軟に対応できる木造でも同様に既存構造体のハリやケタなどとなるべく干渉しないように設計・施工することが大切です。

採光の面で有利だった2階から1階に生活の中心を移すために、採光にも重点をおきました。
国道に面しているという立地上、音やプライバシーの点からいたずらに開口部を増やすこともできないので、バランスを取りながら可能な限り光が入るように検討しました。

各空間は、車椅子で問題なく暮らせるスペースの取り方となっています。以前生活されていた2階では、台所や居間、寝室などそれぞれが部屋として独立しており、動線が長くなっていましたが、コンパクトなLDK+寝室とすることで短い動線で生活できるようにしています。
また、対面キッチンではありませんが、これはスペース的な都合に加えて、対面キッチンだとグルッと半周移動しなければならないので、動線が長くなってしまうからです。限られた面積の中で、こうして抑えた分寝室を広くすることが出来、ベッド廻りも広く過ごしやすい寝室とすることができました。

オーナーから、病院のトイレが普通のものよりも座る高さが高く使いやすいので同じものを取り付けれないかというご要望を頂きました。
そこで、車椅子用トイレを採用しました。これは座面が5cmほど高くなっており、車椅子の方以外でも座ったり立ったりが通常のものより楽にできるようになっています。手すりも両側に設けることで立ち上がる際に両手で支えられるようになり、より一層使い勝手が向上しています。
実際に車椅子の生活に対応するためには、広さや段差だけでなく、設備機器的にも対応したものを取り入れていくことが快適度を上げるポイントとなります。

トイレはリビングからと、寝室から両方から入れるようになっています。また、リビング側からは洗面脱衣室を間に置くことで適度な距離感ができ落ち着くことができます。

ウォークインクローゼットなどの収納は日常生活を送るための容量としては十分にありますが、日常必要なもの以外は2階に置いてあり、それらは必要な時に、ご主人や周りの方々に取って来て貰う様になります。
必要なものだけを近くに置き、周りの方の力も借りながら暮らすという割り切りもコンパクトに暮らすためには大切なことだと考えています。

その他、各建具は引戸としてあります。コンセントも屈む負担を減らせるように高く取り付けてあったり、キッチンのレンジフードも低めに設定していたりと、細やかな面でもなるべく負担の掛からないように配慮しています。

各部の説明

間取り

サムネイルをクリックすると拡大写真が見れます。

まとめ

今回の工事では、リフォームでは当然のこととは言え、既存構造との関係に気をつける必要がありました。
また、車椅子で快適に暮らせるように、考えうる限りの検討を致しました。私たちの今までの経験も活かされていますが、実際に車椅子で生活されるかもしれない方の生の声が聞けたことは大変貴重な経験になりました。
敷地やコスト、その他の条件から広大といえる空間ではありませんが、将来的に奥様が車椅子での生活になられたとしても、十分に快適にお二人で過ごされる空間ができたと思っております。ただ狭いということと、必要な空間をギュっと集約したコンパクトということは全く違うと言うことが改めて実感できたケースでした。

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